新年のご挨拶

新年、あけましておめでとうございます。
本年も皆さまとご縁をいただけますことを、心より感謝申し上げます。今年は私自身の厄年という節目でもあり、年明けに入海神社でお祓いを受けてまいりました。その際、「これまで支えてくださった方々への感謝」と「これから迎える新たな縁の尊さ」を深く感じました。厄年とは、不安を抱える年と捉えられがちですが、実は心を整え、自分を見つめ直す貴重な機会です。

 年末に私は102歳になる祖母をお見舞いする機会がありました。祖母の穏やかな表情と、長い年月をかけて紡がれてきた家族の絆を感じながら、感謝の念があふれるひとときでした。私たちの人生には、数えきれないほどの出会いや縁があります。その中でも、特に私たちを大切に思ってくれる人とのつながりは、心の支えであり、人生を豊かにする根本です。その人たちを大事にし、感謝の気持ちを忘れないことが、より良い人生への鍵です。

 祖母をお見舞いしたとき、彼女がふと微笑んで、「あなたがこうして来てくれるだけで十分幸せ」と言ってくれました。その一言に、102年間の人生の重みと、私たち家族に注がれてきた無償の愛を強く感じました。そして、「本当に大事な人を大事にする」ということが、こんなにも心を温かくするのだと気づきました。

 新しい挑戦や困難に直面するとき、不安や孤独を感じることがあります。そんなとき、念仏が心を穏やかにしてくれます。「南無阿弥陀仏」と唱えるとき、心を込めて「すべてがよくなる」と信じることが大切です。
科学的にも、規則的なリズムを持つ言葉を繰り返し唱えることは、不安を軽減し、幸福感を高める効果があるとされています。「南無阿弥陀仏」を唱えることで、心が癒され、前向きな力を得られるのです。

浄土宗には、こんな教えがあります。
「念仏衆生、摂取不捨」(ねんぶつしゅじょう、せっしゅふしゃ)
阿弥陀さまは、どんな人も決して見捨てず、すべてを包み込んでくださいます。

この教えを胸に、私たちも新しい出会いや縁を大切にし、それを良いものへと育てていきましょう。「すべてがよくなる心持ち」を念仏とともに実践することで、穏やかで喜びに満ちた日々が続くことを願っています。

本年も乗林院をどうぞよろしくお願いいたします。

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愛知県知多郡東浦町にある「浄土宗 乗林院。「心の拠り所」として多くの方に親しんでいただけるお寺にしたいと考えています。

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