今年も残すところあと一週間となりました。この一年を振り返ると、楽しい出来事がたくさんあった方もいれば、思い通りにいかず困難や苦労に直面した方も多かったことでしょう。それでも、こうして無事に年の瀬を迎えることができたのは、何よりも尊いことであります。視点を変えたり、自分の心を整えたりすることで、どんな出来事にも感謝すべき点を見つけられる可能性があります。それが「相手や状況を変えるのではなく、自分を変える」という考え方です。
年齢を重ねることで体が不自由になる
年齢を重ねることで、人の助けが必要になったとき、支えてくれる家族や友人、介助者の優しさに気づき、そのありがたさを感じる機会が増えることもあります。さらに、年齢を重ねることで得られる経験や知恵は、若い頃には手に入れられなかった大切なものです。時間をかけて物事に向き合うことで、これまで気づかなかった小さな喜びや感謝の瞬間に出会えることもあるでしょう。あるお檀家さんがおっしゃいました「歳だからしょうがない」と医者に言われるが、いくら歳を取っても辛いものは、辛い。本当にそうですよね。だからこそ、周りに感謝できるようになります。
人混みに巻き込まれたとき
年末年始のイベントやショッピングなどで人混みに巻き込まれると、思うように進めず、イライラしてしまうことがあります。とはいえ、このような状況でも感謝の気持ちや新しい視点を見つけることができます。たとえば、人混みの中で見られる「多くの人々が楽しんでいる様子」や「お互いに譲り合う姿勢」などは、私たちが大勢の人々と同じ時間や空間を共有している証です。
また、人混みの中でイライラや焦りを感じた際、深呼吸をして自律神経を整えることが有効です。ただ、お財布やヶータイなどの落とし物にお気を付けください。
んのつく食べ物で締めくくる
年末になると、「んのつく食べ物」を食べる習慣があります。これは「ん」のつく食べ物が「運」を呼び込むとされているからです。「ん」の音は、日本語の五十音の中で最後にくる音であるため、「物事を完結させる」「締めくくる」という意味が込められています。たとえば、「うどん」はその長さから長寿を、「みかん」は冬の定番であり、家族の団らんを象徴します。「れんこん」は穴が空いていることから未来を見通せる、「だいこん」はその白さから清らかさを意味します。「こんにゃく」は弾力があり「粘り強さ」を象徴し、「かんぴょう」は巻くことから人や縁を結びつけるとされています。こうした食材を食べることは、体にも心にも「運」を呼び込む行動と言えるでしょう。
一年を振り返る
どんな出来事にも、感謝すべき点が必ず隠されています。「難しいけれど、感謝できる要素を探してみる」ことで、気持ちが少しずつ前向きに変わっていきます。私はそう信じています。
一年間、本当にありがとうございました。どうぞ良いお年をお迎えください。
南無阿弥陀仏
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