浄土宗は、法然上人(1133〜1212)が承安5年(1175)に開かれた仏教の宗派の1つです。
阿弥陀さまという仏さまの平等のお慈悲を信じ「南無阿弥陀仏」とお念仏を唱え、極楽浄土へ生まれ変わることを願っています。
身分・職業・貧富の差に関わらず、また、どんなに罪深いものでも、極楽浄土をひたすら願い、人格を高め、社会のために尽くし、明るく穏やかな毎日を送り、お念仏を唱えることが大切な教えです。
浄土宗のお経はお釈迦様によって説かれた「無量寿経」「観無量寿経」「阿弥陀経」の三部経がよりどころとされています。
「南無阿弥陀仏」というお念仏を唱えることで、極楽浄土へ生まれ変われるという教えを大切にしています。
—— 宗旨 ——
名 称 | 浄土宗 |
宗 祖 | 法然上人〔源空〕 1133~1212 |
開 宗 | 承安5年(1175) |
本 尊 | 阿弥陀仏〔阿弥陀如来〕 |
教 え | 阿弥陀仏の平等のお慈悲を信じ、「南無阿弥陀仏」とみ名を称えて、人格を高め、社会のためにつくし、明るい安らかな毎日を送り、お浄土に生まれることを願う信仰です。 |
経 典 | お釈迦さまが説かれた『無量寿経』、『観無量寿経』、『阿弥陀経』の浄土三部経を依りどころとしています。 |
総・大本山 | 総本山 知恩院 大本山 増上寺 大本山 金戒光明寺 大本山 百萬遍知恩寺 大本山 清浄華院 大本山 善導寺 大本山 光明寺 大本山 善光寺大本願 |
—— 浄土宗檀信徒信条 ——
一、私たちは、お釈迦さまが本懐の教えとして説かれた、
阿弥陀さまのお救いを信じ、
心のよりどころとしてお念仏の道を歩み、
感謝と奉仕につとめましょう。
一、私たちは、宗祖法然上人のみ教えをいただいて、
阿弥陀さまのみ名を称え、
誠実と反省につとめましょう。
一、私たちは、お念仏の輪をひろげ、
互いに助け合い、社会の浄化と、
平和と福祉につとめましょう。
—— 宗紋 ——
法然上人の生家・漆間家の家紋に、月をあしらったもので、
「月影杏葉(つきかげぎょよう)」と呼んでいます。
—— 宗歌 ——
月がげの
いたらぬさとは
なけれども
ながむる人の心にぞすむ
[意訳]
月の光と同様、阿弥陀さまの慈悲の光も届かないところはないけれども、
それに気づこうとする人の心にこそ、注がれることよ。
法然上人が詠まれた和歌23首のうちで代表的な1首であり、
鎌倉時代の『続千載和歌集』にも選ばれています。